ski pisteサラエボ五輪会場である、Bjelašnica(ビェラスニツァ)スキー場に行った。週末は市バスで気軽に行ける。

Tバー1つにコースが3つもある。少し重い雪だが、人がおらず、好き勝手に楽しめた。コース外をトラバースして新雪のままのコースに移るということも結構できる。

中央右寄りはトリプルリフトだが、強風のため稼動していなかった。中央左寄りはTバーで、上半分は内戦で破壊されている。稼動していたのはTバーの下半分のみだった。

サラエボの交通局が運営しているスキー場行きのバスに乗った。先週と同じ場所(詳細後述)から出発するが、こちらの路線は大型バス。市電の西端駅前バスターミナル内バス切符売り場で数人の客が乗り、ほぼ満席となる。ボスニア南部へ向かう国道を走る。ほどなくして鉄道と平行している区間に橋があるが、南側の旧道にはオスマントルコ風の美しい石橋がかかる。

Hadžićiで国道から分岐し、南東のIgman山系へ登る車道に入る。峠になったところ(Malo Polje)は、ボスニア五輪でジャンプ場にもなったスキー場で、現在もゲレンデは営業しているかもしれない。その先の集落は内戦で完全に破壊されていた。
そうこうするうちに、スキー場に到着。バスの乗客こそ先週のヤホリナスキー場に比べて多かったが、来ている車も少なく、施設も少ない。ヤホリナスキー場は、華やいだ雰囲気があり、来ている車も外国ナンバー車や外交特権ナンバー車が多数を占めていたが、こちらはボスニア国内一般車のナンバーが多い。

駐車場脇のコンテナハウスでレンタルスキーを借りた。その近くのリフト券売り場で1日券を購入。1日券に印刷されているゲレンデマップを見ると…、なんとリフト1本とTバー1本しかない。目をゲレンデに移すと、頂上へ行くリフトは運休中。頂上の猛吹雪が見えるので仕方がないが、Tバー一本で楽しまなければならない。
この、Tバーですが、なんと、ペア式。並んだ人と「せいの!」と合図して引っかからなければならない。身長や体重が大きく違うとバランスが取れないので、相手を考えなければならない。途中でどちらかが転倒すると、とばっちりを受けて一緒にこけてしまう。一人がこけた時にペアもこけ、その勢いでケーブルが揺れ、その上の2人組もこけていた。こけたら、Tバー沿いに歩いて下山だけに、恥ずかしい。いつもは、リフト=休憩時間と思っていたが、これが結構疲れた。

ボスニア人がほとんどと思ったが、ペアでTバーになってみて話すと、結構いろんな人がいることがわかった。イタリアから駐留しに来た軍人、旦那が国際機関で働いているフランス、国のスキー場が壊されて練習できないからとサラエボに来ているコソボのナショナル滑降チーム、クロアチア人、セルビア人、イラン人もいた。

最上部は無木立の斜面らしいが、ほとんどは、針葉樹帯か雑木帯。コース外は藪スキーになるため、圧雪斜面のスキー場で遊んだ。初心者斜面だけのリフトがないため、初心者はみな、幅広いスキー場を歩いてあがっては滑るという伝統的な方法で練習していた。

jump

ジャンプ台

lift ticket
リフト券

t bar
Tバー:バランスが必要なため、撮影する方も必死

crowd t bar
ゲレンデ下部:奥のトリプルリフトは動いていないため、手前のTバーが大混雑(といってもこの程度ですが)

sled
そり遊びに来ている子供連れのほうが多かった

boy
昼食時にそり遊びに来ている子供と

時間記録

アパート出発 8:30
スキー場行きバス乗車 9:00
スキー場到着 10:30頃
戻りのバスの出発 15:30頃
帰宅 17:30

費用

サラエボ市内の移動(路面電車。5回券のうち、2回分) 2.2
スキー場行きバス(往復) 7
リフト1日券 22
レンタルスキー 10
昼食(ケバブサンドイッチとヨーグルト) 6
合計 47.2 KM (約3,500円)

関連情報

約30~40km。おんぼろ路線バスでも1時間半。自家用車なら45分程度。

ヤホリナスキー場と違い、バスやスキーチームのワゴン車を利用している人も多かった。駐車場には車が20台程度。駐車場の乗用車は、国内の一般車両のナンバープレートが多かった。

私が使用したのは、市の交通局(GRAS社、電話033-293-245, 033-293-333)が運営する日帰り用大型バス。1日1往復。路面電車通から、Frauje Račkog通り(Museumの東側の通り)を南へ約100mほど行ったところから出発する。この日の利用者は60人ほど。

ジャンプ場付近で2人連れが、日帰り雪山登山のために下車した。ストックを持っていたが、ピッケルは持っていなかった。また、スキー場前のホテルからさらに奥へ続く林道へスノーハイクに来ていた8人グループがいた。夏場には手近な高原として、かなりの数の方がハイキングに訪れる。