Green Vision社 Mr. Tim の紹介で、見知らぬ者同士3人で、Neretva川沿いのハイキングに行った。冬の短い日差しを味わうハイキングとなった。

 

Mr. Callum(オーストラリア人)氏が車を出してくれた。9時にアパートの近くのガソリンスタンドで拾ってもらい、サラエボから南西に伸びる国道をKonjicへ。Mr. Callum氏はOHRに勤務しており、自動車のナンバープレートは外交ナンバー。途中で全車検問を行っていたが、当然のように挨拶ひとつで減速せずに通過。

Mr. Omer(ボスニア人)は、Green Vision社でハイキングガイドもしているので、いろいろと知識がある。まずは、Konjic(コニュッチ)への峠の手前の、Pazarić村の商店街に寄る。このパンがうまいんや!とクリームパンを3つ購入し、入山地点で食べた。結構いける。

Konjicへの峠は、ボスニアとヘルツェゴビナの境界。ヘルツェゴビナへようこそ、という看板があったが、今は、国境でもなんでもない。下り道はすばらしい渓谷が見下ろせる。Sunji集落の下にはすばらしい滝も見える。Konjicは、旧ユーゴ時代には木工家具と兵器産業で栄えたそうだが、今は、産業がない。周囲には日帰り圏内にすばらしい自然が数多くあるので、グリーンツーリズムが興せるという。

Konjicからは、南東へNevesinjeへ向かう険しい峠道に入る。途中には、突飛なデザインのキリスト系教会、高射砲のあと、等があり、分岐する林道には「この先地雷注意。責任もてないよ!」という看板も幾つかあった。峠を越えると高原の平地にでる。ここは、Borciといい、すべての家が内戦で完全に破壊されていた。

その先は、急なくだり道。右側の谷底には、小さいが風光明媚な湖「Boračko Jeyero(ボラチュコ湖)」が見える。夏には、バンガローやロッジで静かに過ごす人たちが訪れる。

その先、さらに下ると、Neretva River(ネレトバ川)に出る。そこの吊橋が出発点。車道脇に車を止め、パンを食べて出発。

吊橋は、Kašićija Most(カシチヤ橋)という。Kašići村につながるため。雪はなくなっていたし、晴れていたが、水溜り等は完全に凍っていた。

Kašićiを抜け、北西端の墓地のある峠を超え、北西へ開けた谷を、Neretva川へ下る。川を少し上流に上ると、昔の歩行者用の橋の構造が一部残っている。さらに上流へ向かうと、Šišticaの出会いになる。そこは、両岸が切り立ってNeretva川が狭くなったところへ、ちょうどŠištica川が滝となって落ち込んでおり、しばし感動に浸る。夏にはラフティングを営業している区間なので、夏はもっと楽しめそう。

Neretva川(本流)沿いに、Rakitnica 川の出合いへ。先ほどから何度か鉄砲の音がしたと思ったら、対岸で猟師が休んでいた。猪?が既に体と皮に分けられていた。Rakitnica 川を少し上流に向かい、Rakitnica 川にかかった昔ながらの吊橋を渡る。吊橋のたもとには踏み跡があり、釣師が入っているようだ。Rakitnica 川は水深2~3mに見えるが、そこの石が良く見えるほど澄んでいる。対岸を少し下った所にある泉で昼食をとる。

昼食後、橋を戻り、斜面を斜めに登っていく旧道を使って戻る。土壌が貧弱で植生が薄く、Neretva川、Šišticaの滝、周囲の雪をかぶった山々、がよく見える。

Kašići村の墓地からは来た道を戻る。


 

時間記録

サラエボ市内のアパート出発 9:00
Kašićija Most釣橋脇駐車スペース 10:55
Šišticaの滝 11:35~11:45
Rakitnica合流点上流右岸の清水 12:10~13:00
Kašićija Most釣橋脇駐車スペース 14:30
サラエボ市内のアパート帰宅 16:00

費用

ガソリン代(片道100km程度?) 運転手負担
合計 0 KM (0円)

関連情報

Konjic迄は、一級国道。その後の道は、都市間を結ぶ山越えの県道のイメージ。この日は、雪がなくなっていて路面は乾燥していたが、所々山肌から水が出ているところで、路面が凍結していた。

釣師が入る季節を除き、車が止まっている事はめったにないらしい。車内は無頓着なまま、ハイキングに出かけた。車上荒しがないのだろうか?

オメール氏は「Rakitnica川の上流は、ボスニアで最も美しい」と言っていた。夏に行ってみたい。